SEIKO Speedmaster 7A28-701A電池交換プッシュボタン修理

2021.5.10お預かりのSEIKO Speedmaster 7A28-701A電池交換プッシュボタン修理です。「右上以外のプッシュボタンが動かない」というご依頼ですがさて拝見。

竜頭の動きをチェックして。

ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。

微調整位置をチェックします。

バネ棒も洗浄して綺麗になりました。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックします。

パッキンは問題無いですが外せば裏蓋に錆が。

削り落としてから洗浄します。

これがムーブメントで。このムーブメントはもう修理対応してくれるところはありません。

電池格納部をチェクして電池を入れて動作確認。問題なく動作致しました。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。綺麗な状態です。

目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。

プッシュボタンの裏側をチェックします。

こちらは錆で固着。

目盛リングを外した方が作業が簡単。しかしベゼルを外して「プラスチック・パッキン」が戻せない可能性があります。

目盛リングの向きをチェックして。

パッキンは問題無さそうですね。

プッシュボタンは3つとも外して洗浄します。

こちらのプッシュボタンは固着が堅く、変形してしまい後で修整します。

洗浄して綺麗になりました。

プッシュボタン側には錆は残らず。

こちらも錆が残って腐食もありません。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

プッシュボタンの装着も完了。

目盛リングを乗せてセッティング。

ガラスの装着も無事に完了し一安心。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して動作確認。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。

全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ブレスも洗浄して綺麗になりました。組み立ても完了と思いきやプッシュボタンの一つが動きません。再度、ムーブメント取り出しでプッシュボタンが当たる、レバーのチェック。

サクサク動くプッシュボタンはレバーも綺麗な状態。

こちらも問題無し。

やはり動かない箇所はレバーが錆で固着。さて困った。
取り外しが効かず、洗浄が出来ません。仕方が無く潤滑油を注して一晩置きます。

オイルが染みこんで表面の錆は削り落とせましたが動きません。一度、押し込んで時間をおいて引き出しの繰り返し。3時間くらいで一応ストロークするようになりましたが少し浅い。

プッシュボタン操作で3つとも一応は効いております。でも「左上」に関しては一日に一度、軽く押してレバーを動かした方が良いでしょう。あまりやり過ぎると錆による金属疲労で折れる可能性がありますから。時間を合わせて電池交換メンテナンス完了です。

 

 

 

 

 

 

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可