SEIKO TYPEU 7546-8070 電池交換メンテナンス
2021.2.4お預かりのSEIKO TYPEU 7546-8070 電池交換メンテナンスです。バフ掛けされて洗浄もされており非常に綺麗な腕時計。これを更に洗浄?というレベルですが中はどうでしょう。
竜頭の動きをチェックして。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れプッシュバックル。ベルト調整「12時側、1コマ外し」もご依頼です。
微調整位置をチェックします。
バックルの汚れもチェックして。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。裏蓋がズレておりますがずれていても本来は問題ありませんが。
このタイプは裏蓋に凹み部分があり、これがケースの「・」と位置を合わせる目印です。
裏蓋の裏側もチェックします。裏蓋にはサビが残っております。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。ムーブメントは綺麗な状態ですがケースの縁にはサビが残って下ります。この程度は普通の状態で良く有ることでもありますが。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。
ケースの内側もチェックします。
ベルト調整「1コマ外し」
裏蓋のサビもチェックします。このサビは削り落としてから洗浄します。
ケースのサビも削り落として。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
サビも落ちて綺麗に。「・」部分も分かりやすくなりました。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
裏蓋も洗浄して綺麗になりました。
電池を入れて動作確認。パッキンにシリコン塗布をしてケースに戻します。このパッキンですが硬化しております。ただ代用品が無いので再利用です。
裏蓋の凹みと「・」を合わせます。
ベルトも洗浄して綺麗になったところで。
バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。