SEIKO デジボーグ「プッシュボタン修理」
2018.10.28お預かりのSEIKO デジボーグ「プッシュボタンが押し込まれたまま」というご依頼内容です。そして正常動作です。錆びて固着が原因なら内部も錆びているでしょうし、ムーブメント取り出しで不動になる可能性もあります。私としては関わりたく無い症状ですから「不動になった場合の了承と、全てお任せ」というご了解をよろしく。となります。
時計は来ないと思っておりましたが到着致しましたのでご了解済みと解釈して作業を進めます。
問題のプッシュボタンですがご依頼の通り押し込まれたままではありますが、引き出す事は可能なので固着では無いようです。
裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックして。非常に綺麗な状態。
これがムーブメントですが、裏蓋を開けるとムーブメントが浮いております。
「それだけが原因？」
これが取り出した液晶＆ムーブメント。
ケースの内側もチェックしますがサビも無く、プッシュボタンの歪みも無く。
プッシュボタンを押して、引いても普通に動きます。
結局、浮いていたムーブメントをキチッと戻したのみです。プッシュボタンを使って時間合わせを行いますが、プッシュボタンを軽く押すだけで全て機能します。よってこれでご依頼内容は完了で発送となります。
こいうページを掲載すると「このページと同じです」というご依頼が増えるというのが経験からですが。浮いているだけか？サビによる固着か開けて見ないと分かりません。普通に申し込まれても、古い時計のサビによる症状のご依頼は、お客様のご理解の度合いが分からない場合は、お断りする事が多いですからからご注意ください。「電池交換＆洗浄3.100円コース」で「リスクは了承済み」「作業はお任せします」と備考欄にあれば受ける可能性は高いです。「金額の限定・作業内容の随時連絡」などの記載があれば100％お断りすると思います。
SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。
よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。