TAG HEUER S99.006M 電池交換メンテナンス

2021.11.30お預かりのTAG HEUER S99.006M 電池交換メンテナンスです。「かしめ修理」もご依頼ですから先に作業します。

竜頭の動きをチェックして。

ステンレス無垢バンドに三つ折れダブルロック。三つ折れの食い付きが甘いですから後で修整します。

微調整位置をチェックします。

バネ棒は洗浄します。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

先にかしめ修理ですが、一コマづつ締める必要がある状態ですから、コマを分解します。

裏蓋の裏側もチェックして。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。奇麗にはなりましたが。元がかなり黒く、これは竜頭パッキンが溶けた(加水分解)の痕跡ですから、防水機能は過信しない方が賢明です。修復するには「竜頭交換」しか無く、パーツがもう無いでしょう。持っている所は「分解修理もセットで提供」となるでしょうから防水機能の復活には数万円の覚悟が必要です。セルシリーズはもう「修理対象外」と思われます。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。この文字盤の黒ずみの除去もご依頼ですがこれは不可能。竜頭の防水機能低下による浸水で、浸水による変色ですから「文字盤交換」しかありません。

渇いた綿棒で軽く擦っておきますが少し黒ずみがマシになる程度。アルコール類とまではいかないまでも、湿気を付けて擦れば黒ずみは落ちますが、一緒に塗料も落ちて下地が出て来るでしょう。

そしてパッキンですがへばりついて外れません。ここはもう強引に剥がすように引き抜くしかありませんが。

錆びた粉が散ります。パッキンがこういう状態では洗浄コースで無くても「要・洗浄」となります。「洗浄は不可」としてあれば・・・・・とするしかありません。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

パッキンは交換してシリコン塗布をしてケースに戻します。このサイズなら交換パッキンが有りますがレディースなどは無いサイズが多いです。

かしめ修理と洗浄も完了し、洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手可能、それだけの理由です」
更に普通のOリング形状ですから既製品でも太さ・径が近ければ合わせる事が可能です。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手不可です。
よって殆どの電池交換では元のパッキンを再利用する事になります。
また「竜頭のパッキン」もですが、劣化していたとしても放置となります。

このムーブメントは電池交換後に不具合が出る場合「ムーブメント交換」対応が可能です。
このムーブメントは電池交換後に不具合が出た場合「分解修理等、対応不可」です。
「パッキン交換」(2016年現在)

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可