CASIO G-SHOCK AW-555/380 ニコイチ

2022.1.12お預かりのCASIO G-SHOCK AW-555/380 ニコイチです。この時計はオークション調達で動作は不明。

2本届きましたがガラスに「×」のテープが貼られたものがお手持ちのAW-555ですが。デジタルは正常動作するが「アナログが遅れ」という事で。このモデルを分解修理などは出来ませんから部品取りにオークション調達された様です。

今後、解説がややこしくなりますので「×個体」(左)、「オ個体」(右)とします。

さて「オ個体」の電池交換です。まずはプッシュボタンの動きをチェックしますが異常は無く。

反対のプッシュボタンの動きもチェックして。

裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。

裏蓋ネジは洗浄します。

裏蓋の裏側もチェックして。

裏蓋を開けるとスペーサーが電池を覆っています。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。湿気の痕跡も無く非常に奇麗な状態ですが、もうAW-500も同様。このモデルは電池交換で不動のモノが多いです。

電池が黒ずんで少し粉を吹いており外してみます。

液漏れ有りです。

電池格納部をチェクしますがマイナス端子に粉が付着。

電池格納部の絶縁フィルムも外して清掃します。

電池を入れて動作確認。全文字表示しますからリセット操作してみます。

問題無く表示致しました。

デジタルの時間合わせと、アナログも操作してみますが問題無くモータードライブが運針されました。これはいけそうですね。

この状態で保管して「ガラスの曇り取り」に入ります。こちら「オの個体のムーブメント」。

ケースの内側もチェックしますが異常は無く。

白い部分はガラスの曇りなのか?数字が書かれた黒いプラスチック部分の変色か?。黒いプラスチックの変色ならお手上げです。

さてこちらは「×の個体」。到着時はデジタルとアナログは合っております。

先ずはウレタン・バンドを外して。

裏蓋は4本ネジで留まっていて裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックします。

同じく、裏蓋を開けるとスペーサーが電池を覆っています。

これがムーブメントで。

こちら「×の個体のムーブメント」。

「×の個体」のケースとベゼルカバーです。こちらはガラスの曇りは大丈夫。

角度によっては白っぽく見える箇所もありますがベゼル・カバーが付いているせいか?

電池交換で正常動作している「オの個体のムーブメント」を収めて、スペーサーを戻します。

これで一晩置いて、遅れが出なければニコイチ完了です。

さて「オの個体のガラスの曇り取り」です。

先ずはガラスを外してみますが、黒い数字の目盛リングは奇麗な黒です。と言う事はガラスの曇りで白くなっております。

角度を替えてみても奇麗な目盛リング。

色の濃い物の上に置けばいかにガラスの周辺部のみが曇っていたかがわかります。

ガラスの曇り取りをしてガラスを装着。

外したパーツを戻していき。

「オの個体のケース」(ムーブメントは×の個体へ)は綺麗になりました。

これでニコイチ完了です。

 翌日になって見ると「×の個体のムーブメント」(ケースはオの個体・右側)は遅れておりました。写真の様に一晩で30分ほど遅れております。

「×の個体」のベゼル・カバーを外して気がつきましたが、こちらもガラスの曇り取りが必要です。

「×の個体」のガラスを外します。同じく目盛リングは黒く奇麗な状態、と言う事は白くなっているのはガラスの曇りが原因。

「オの個体」程ではありませんが、色の濃い物の上に置けばいかに曇っていたかがわかります。

目盛リングのみ比べると「オの個体」(右)の方が奇麗です。左は数字が半分消えた箇所や黒い塗料が流れた痕跡さえ有ります。右側の方が黒がスッキリですから「回転ベゼルはオの個体」のモノを使います。

ところが外して見ると「55」の箇所で割れております。これは装着すれば見え無いと思いますし。ここは見た目のスッキリ感を優先させます。

「×の個体に、オの個体」の目盛リング装着。

スッキリ引き締まった感じになります。

ベゼル・カバーを取り付けてみますが引き締まった感じです。

ウレタン・バンドを取付、ニコイチ完成です。あとは「オの個体」に外したガラスを戻しますが・・・。

圧縮でガラスを押し込みますが「物が割れる嫌な音」??やってしまったか!と驚きますがガラスは奇麗???よく見ると黒い物が外れており。パッキン??

これはケースの縁のパッキンのガイドになる立ち上がった部分のプラスチックが割れた様です。この箇所が割れたのは初体験ですが、乾燥してパリパリだったのでしょう。裏蓋パッキンはシッカリ押さえつけておりますので防水機能には影響は無いと思われますが、もう年代から防水機能は期待しない方がよいでしょう、これはこのままで返却になります。

結局、左が「×のケース&ガラス・オの目盛リング、ムーブメントはオの個体の物」でニコイチ。右は「オのケース&ガラス・目盛リング&ムーブメントは×の個体の物」となります。いずれにしろどちらもガラスが曇っていた訳ですが、どちらも「ガラスのパッキンが甘い」という事です。防水機能は期待しない方がよいでしょう。ついでに右側のムーブメント(×のムーブメント)には注油しておきます。また一晩置いて遅れていると思いますがダメ元ですね。

結果的には翌日も30分の遅れ。注油が効くまで数字は掛かる場合もありますが。それをりも「クォーツは寒さが苦手?」の方が原因でしょう。

 

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
既製品で同サイズのパッキンが入手出来るという理由です。
他の腕時計も電池交換の度に必ずパッキン交換が必要ですが、行っておりません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可