SEIKO Chronograph 7A28ー701A 電池交換メンテナンス
2020.7.24お預かりのSEIKO Chronograph 7A28ー701A 電池交換メンテナンスです。
交換用「ガラス」と「裏蓋パッキン」を同梱で交換のご依頼です。これは問題無いでしょう。
それとクロノグラフの大きな針、これはゼロ位置回帰しないというご依頼。
それとプッシュボタンが不動。プッシュボタンの修復で「ゼロ位置回帰」が出来れば良いですが。
このムーブメント「分解修理は不可です」。
プッシュボタンの動きもチェックして。
ステンレス板巻きバンドに三つ折れバックル。
微調整位置をチェックします。
ラグ部のバネ棒ですが片方が伸縮せず外れません。洗浄で外せるか?
片方は外れたので、外れないと作業が出来ない訳ではありませんが。
裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。
裏蓋の裏側もチェックします。
これがムーブメントで。
ムーブメント拡大。内部に湿気の痕跡も無く綺麗な状態。
竜頭の裏側の汚れをチェックして。
竜頭パイプも、チェックします。こういう汚れは洗浄をしてこそ。
これが取り出した文字盤&ムーブメント。一番長いクロノ針ですが不具合が起こっておりプッシュボタンの操作では動かないでしょう。
ケースの内側もチェックしますが異常は無く。
ただ同梱で「ガラス交換」もご依頼ですから外します。
受けはしましたが「たまたま同じ日にお預かり別の方の腕時計」も同じで。
ガラスは外せても「ガラス・パッキン」(プラスチック)。これが変形していたり収縮していたり、加水分解で脆くなっていても代用品はありません。「外したママ、装着不可で返却」もあり得るので、
あまり受けたくはない「ガラス交換」です。
先ずはベゼル・リングごとガラスを外します。目盛リングも一緒に外れます。
35年くらい前の腕時計ですから、外せば汚れはそれなりに溜まっており。
洗浄する意味はあります。
ベゼル・リングからガラスを外します。
ケースの内側もチェックしますが異常は無く。
ところがお客様が調達した同梱のガラスですが、厚みが倍から3倍くらいありますから
これでは装着したら、飛び出ます。よってこちらで注文する事にします。
外して見て、既製で対応出来ることは分かりました。
プッシュボタンの不具合もご依頼ですかた全て外します。
不動は一つですが状態はどれも同じ。
プッシュボタンが収まる側もチェックします。
これが不動だった部分。
ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。
竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。
プッシュボタンが収まる箇所も綺麗になりました。
プッシュボタンも洗浄して綺麗になったところで。
ケースに装着。
ガラスのサイズを測り注文します。
竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。
パッキンは同梱のものでピッタシでした。
綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。
プッシュボタンが復活し、ゼロ位置合わせの操作は出来るようになりましたが。
長いクロノ針はピクピクするだけで動きません。
これはピンセットで摘まんで「ゼロ位置に移動」。
ガラスとパッキンも交換し、プッシュボタンも修復で電池交換メンテナンス完了です。
「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。