SEIKO Dolce 5931-5460 電池交換メンテナンス

2017.9.8お預かりのSEIKO Dolce 5931-5460 電池交換メンテナンスです。
(この写真は仕上がり後の撮影ですから綺麗です)

さてこの時計「電池交換では不動」です。クォーツ・パルスは出ており
分解修理で動くようになりますが、その直後であれ電子回路に不具合が出れば
お手上げですから、分解修理の費用も諦めて頂くしかありません。
そのご了承を頂いて、分解修理でお預かりです。

既製のメタルバンドに交換されております。何でも放置期間が6年とか。

バックルのバネ棒が錆びて動きません。ラグ部のバネ棒まで錆びており
ケースにバンドを取付たままの洗浄になります。

裏蓋は”はめ込みタイプ”で裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックしますが、かなりの浸水の痕跡。

パッキンを外そうとしても粉々になりました。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。全体的に錆びた粉っぽく。洗浄するしか有りません。

スペーサーにまでサビが付着しており洗浄します。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。腐食が進んでおりますから緑の部分を
削り落とすと原型が崩れそうですから洗浄だけにします。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。洗浄でガラスが外れ割には
文字盤周辺は綺麗な状態。

ケースの内側もチェックして。

かなりの浸水の痕跡です。

金メッキが酸化して黒く変色しておりますので、クロスで拭いてから洗浄します。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたが。

接着剤があちこちに残っており。

洗浄器の底にガラスが外れて沈んでおりました。

接着完了です。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

パッキンは交換してシリコン塗布をし裏蓋に戻します。

ブレスも洗浄して綺麗になったところで。

バンドを取り付け電池交換メンテナンス完了です。ところが時計が動き出しました!
先日の「こちのDolceとは反対の結果」です。
一応、分解修理でお預かりしましたが費用を掛けてもアフター最初に書いた事情があり。
動くなら分解修理は回避したい。禁じ手”注油”と時計を体温で暖めます。
油が回って動作が安定すればラッキーですが、せめて2日は様子を見ます。
それで止まるようなら、修理センターさんに送って分解修理とします。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可