TAKEO KIKUCHI TK-23A0 クロノグラフ電池交換メンテナンス

2016.11.8お預かりのTAKEO KIKUCHI TK-23A0 クロノグラフ電池交換メンテナンスです。
お申し込みメールでは「プッシュボタンの固着解消 」のご依頼と、
それが可能な場合は見積もりのご依頼です。一旦はお断りですがご了解があれば。
あとは私に取りかかる意欲が沸くかどうかの問題。「お断りする理由はこちらで」

竜頭も堅いという事でしたが、これは指で回る範囲。

ステンレス無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。

微調整位置をチェックします。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックして。

凄いサビですが、ここまで錆びると水に浸かって放置されていたのかと思います。

これがムーブメントですが「プッシュボタンが動かない」というお知らせ時点で、
この程度の状態は想定している訳ですが。

ムーブメント拡大。プッシュボタンは固まって動きませんが軸は綺麗な状態。
プッシュボタンの軸まで、竜頭の軸(巻芯)まで錆びた粉が巻いていたらお手上げです。
ムーブメント交換どころか、買い換えをお勧めします。

パッキンまでもひび割れており。つまりは加水分解状態。
やはり長期間水に浸ったままの状態であったかと。

パッキンを外すと錆びた粉が巻芯散らかされそうですから先に、動作確認。
動作確認が出来ない場合は返却するしか無く。
でも問題無く動き出しました。
良く起こるのはプッシュボタンの修理が終わったら、動作してた時計が不動になっており。
費用さえ頂けない事になって涙を呑みます。よって断るしか無い訳です。

竜頭の裏側の汚れをチェックして。以外に錆びていない事に驚き。

でも竜頭パイプのサビは凄い状態。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

プッシュボタン修理のためにはケースごとの洗浄は必至。しかし
目盛リングがあるので、そのまま洗浄は出来ません。
ガラスを外せば可能ですが、せいぜい頂いても5.000円までくらいの症状。
そこまでの手間は掛けられない、進捗次第では費用も頂けない訳ですから。

プッシュボタンの片方は割と簡単に外せましたが錆びて固着しておりました。

ムーブメント取り出しで、やっとパッキンを外せます。
当然、錆びた粉が飛び散るわけですが。

外せた側のプッシュボタンを洗浄して内部構造と状態の確認。

プッシュボタンのバネは問題無く、また無垢仕様になっているとは驚き。
これなら多少は工具で摘まんで力を入れて握っても潰れはしない。
もちろん大きなキズになりますが、それは度外視の作業です。

問題はプッシュボタンが収まる凹み。
正円なら摘まんで回転させる事で固着を緩める事が可能ですが。
変形の凹みに収まっているようで、引き抜きしか不可という状況。

洗浄したプッシュボタンをケースに差し込んでストッパーを装着しないとここまで。

指で押し込めば、ここまで押し出されます。つまり左のプッシュボタンは
押し込まれた状態で固着しております。
因みに、竜頭パイプもサビで凸凹になっております。
竜頭が引き出せたら、それでOKですが。

さてプッシュボタン。裏側のストッパーを外しても抜けません、かといって引いても抜けません。無理に引いて折れたら交換パーツは無し。代用品も無し。
そこで油を注してしばらく置きます。写真は24時間置いた後ですがサビた粉が
濡れて表に染み出してきております。

内側にも錆びた茶色い液が染み出ておりますがプッシュボタンは強固に固着。

プッシュボタンは鋭利な爪が出た工具で引きますからキズだらけ。
かといって内側から押すとムーブメント側のレバーを押す突起が折れるでしょう。

さらに24時間が経過し。このままでも引き抜けそうですが千切れたら終わり。

更に注油して24時間を待ちます。

24時間が経過し、ここまで抜けたら一気に!と行きたいですが慎重にならざるを得ない。

ここまで引ければ、プッシュボタンを持って左右に1°くらいは回せる訳ですが。
それにつれて内側の軸が回転しているのを確認。

さらに時間の経過を待って今度は内側から軸を叩き出していきます。

ここまで来たら引き抜くのみですが堅い。念を入れてまた内側から少しずつ叩き出します。

コトン!と抜け落ちた時はホッとしました。

プッシュボタンのパッキンが溶けて、接着剤の役目をしていた様です。

サビも影響ありそうです。

裏蓋を閉めてまるごと洗浄して浸水が無いかチェックします。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

洗浄は完了。

サビも綺麗になって。スプリングのサビとパッキンの痛みが心配でした。
パッキンの表面がひび割れてはおりますが無いよりはマシでしょう。

プッシュボタンの内側の穴も埋まっておらずラッキー。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

裏蓋も洗浄して綺麗になりました。

裏蓋パッキンは交換して。

ベルトごと洗浄でバックルの汚れも綺麗になりました。

時間合わせを行って、プッシュボタンも直したのでゼロ位置合わせも可能に、
機能としては回復致しましたが、防水機能はあてにしてはいけません。
忙しい環境下では受ける事は出来ないご依頼ですが、
この時は暇でしたからラッキーな側面もありますね。

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も悔過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可