腕時計修理の質問集/針の大きさによるムーブメントへの影響

2005年9月9日の掲示板からです/2004年7月(記述)

電池寿命のことでうかがいたいのですが・・・。
一年経たずに電池が切れてしまう腕時計があるのです
(電池寿命の表記はないです)。
こちらのHPでは「回路異常」や「湿気」などが原因として紹介されておりますが、この時計ほとんど装着してないんで湿気とか無縁そうなんです。

はめ込み式なんで、自分で電池交換してますが
ムーブはいたってきれいです。
回路異常かな?とか思いましたが、
一つ気になることがあります。
ムーブに対して時計がとにかく大きいんです(^^;;
ええ、そりゃもう4トントラックに軽のエンジン積んでるくらいに(笑)ムーブはこちらの電池交換のコーナーでもちょくちょく出てくるMIYOTAの小さいムーブなんですが、時計のサイズが直径40ミリ越えてます、当然ですが針も長くて極太でして。
素人考えなんですが、小さいムーブで大きい針を動かすとなると燃費が悪いのかな?なんて・・・。
そんなことってあるのでしょうか?

なるほど。鋭い指摘!回答は”充分ありえますし、まさしくそれが原因!”

これ腕時計メーカーの作成なら針の大きさ(重さ)と言うのは設計段階で
重要な要素になるらしいです。
同じムーブメントでも装着するする針の大きさによって”燃費”が大きく変わります。

またデザイン的にどうしても”大きな針”を使いたい場合は
ムーブメントの構成を変更してでも2年は持つように作られます。
それに針は歯車の軸の先端に取り付けますが、この部分を太くして。
針の方も差し込む穴を大きくしないと、
摩擦が足りないですから少しのショックで針が抜けてブラブラになります。

その腕時計は殆どご使用はされていない様ですが、全く使用しないとして
「文字盤を水平にして作動」と「文字盤を机と垂直にしての作動」では、
電池の消耗がまったく違うと思おります。
(腕時計メーカーなら影響の無いレベルで作ります)
文字盤を垂直にすると針は”登らないといけません”。

 

ご指摘の腕時計は”MIYOTAムーブ”ですからおそらくは雑貨ウォッチです。
「4トントラックに軽のエンジン」まさしくピッタシの表現!
基本的に無理がある設計です。
でも雑貨ウォッチと言うのは本来の腕時計の防水性や耐久性は無視して作るからこそ、
面白い腕時計、斬新なデザインの腕時計が出来ます。

MIYOTA MOVE
結果、その腕時計を着けて生活する場合の注意点は

常に文字盤が上を向く姿勢で生活する!d(^_^)
MIYOTAムーブと言えば、そう!昨日のネタ”プリントガラス”でした。

腕時計修理の質問集トップに戻る 2017.7.8修正