Baby-G/GMS/MSG501メタルバンドの緩み

メタルバンドのピンが緩んで抜けます/2004年7月(記述)

Baby-Gの割ピンが”勝手に抜けます”と修復のご依頼です。
かなり重厚な無垢バックル、しかもプッシュ式です。

ラグ部は”Cリング式”で留まっております。ベルト調整はこのピンの形状から割りピン。

ベルト裏側の”↓”からも割ピン式と判断できます。
先ずはラグ部の一つ横をバネ棒外しで突いてみますが不動です。

その横は本来、腕時計用ハンマーで叩かないと動かないピン。
それが指で突いただけで出てきます。その横も同じ状況ですが、そこはベルトの裏側に”↓”が無い箇所、つまり本来は外せない箇所です。

次に”↓”のあるコマも突いてみますが、殆ど簡単に出てきます。
写真・右の箇所だけはシッカリ留まっている様です。

 

今度は反対側も調べてみます。やはり3本は、まったく割ピンが利いておりません。

割ピンは写真・右のように。”クビレ”で抜けない様に留まっており。
写真では、クビレが殆ど無くなっております。ベルトのコマ同士が引き合い
圧力が掛かって押しつぶされた結果です。
さて、これを自分で修理が出来ないか?といった試みです。

バネ棒外し工具”を割ピンに突き刺します。そしてヤットコ(ペンチ)で頭を締めます。

これでピンの”クビレ”が大きくなりました。先ほどはこの状態から指で押し込めば入っておりましたが、クビレを再生させたのでハンマーで叩き込む力が必要です。
つまり割ピンが利いた状態に戻りました。

は意外に簡単に自分でも修正できます。
これでも店ですれば当然、費用は頂きますから、ココを読んで直った方はラッキー。

2017.7.7修正していて感じるのは「そろそろ時計屋は消滅します」。
残っているようなお店では、この様なピンの修理は人件費も出ないですから
受けないでしょう。直す店。人が無くなる以上は自分で行うしかありません。

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