SEIKO パペカレ@ 8F32-0400 電池交換メンテナンス

2021.7.29お預かりのSEIKO パペカレ 8F32-0400 電池交換メンテナンスです。

10本届いたうちの1本。@〜Iまで番号が振ってありますから順番に説明を見ながら作業を進めます。と言うのも同じ様な時計が続きますからまとめて写真の編集をすると選別に時間が掛かります。また、解説書きもどの時計にどの様な苦労があったか、またトラブルがあったか分からなくなりますから、作業を終えた時計から順に写真の編集、解説書きと順を追って進めます。全10本をこちらから。
「1」 「2」 「3」 「4」 「5」 「6」 「7」 「8」 「9」 「10」

@番が使用頻度も一番のようです。

チタン無垢バンドに三つ折れプッシュバックル。

微調整位置をチェックします。

割りピンが抜ける箇所あります。

こちらも1本、計本。割りピンを交換します。

そしてラグ部に近いところのピンが抜けておりますが。ここは本来外せない箇所。

ピンを刺す穴はあるものの。

反対側には突き抜けていない。何か太さが合うステンレスピンを入れて接着剤で固定ですか。

ラグ部のCリングピンも洗浄して綺麗になりました。

裏蓋はスクリューバックで裏蓋記載。

裏蓋の裏側もチェックします。

裏蓋記載。

裏蓋を開けると電池がムーブメントを覆っています。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

裏側にはサビが進んでおり「浸水の痕跡」。

よってムーブメントも浸水しており湿気の痕跡処かサビが各所に見られます。このムーブメントだけで判断すると不動の可能性大。

竜頭の裏側は洗浄でここまでは綺麗に。

竜頭パイプも、ここまでは綺麗になって。

これが取り出した文字盤&ムーブメント。

棒を差し込んでみて。コマの隙間が空かないかチェックしてからピンを入れます。ピンというか「棒」ですね。

ケースの洗浄は終わってツヤが出ましたね。

綺麗になったケースにムーブメントを戻して電池格納部をチェックします。

電池を入れて動作確認。カレンダー情報を入力しますが不安定です。

パッキンにシリコン塗布をして裏蓋に戻し。

裏蓋は軽く研磨して全体的にツヤが出て綺麗になりました。

ブレスも軽くバフ掛けしてツヤが出ました。

時間を合わせて電池交換メンテナンス完了ですが5時間後に止まっておりました。また翌日、カレンダーが変わっておりません。ムーブメントの状態からは動いていることが不思議な状態ですから、兎に角動いていればOKと致しましょう。

翌日、また時間が遅れており。竜頭操作で合わせると今度は「5秒運針」になります。つまりはリセット後の動きです。かといって「再度、カレンダー情報を入力をしても反応しない」。竜頭操作で5秒飛びになったりしますので、やはりムーブメントのサビは致命的。

8月2日、現在。時間は合っておりますが日付表示は不動です。この時計はカレンダーは無視して竜頭など触らない様にするしか無いでしょう。不具合になる度に、裏蓋を開けてリセット操作が必要になりますから。

 

SEIKOの古いクォーツ時計ですから電池交換で動かない場合は「分解修理」となります。
その場合の費用は10.000円〜30.000円くらいの予算をご用意頂かないと
受付さえ出来ません。
また分解修理して動いたとしても、各所の部品の摩耗もあり
その後10年とかの使用には無理があります。
また問題は電子部品の不具合。これは部品ごとの交換しか対応法がありませんが
もう古い部品ですから存在しません。
存在しても、それは何十年も経過した新品です。 よって分解修理で動いても、
その直後に「電子部品の不具合が出た場合は修理の費用が無駄になる」
そのリスクはご了解頂かないと後悔する事になります。
よって古いクォーツは「電池交換で動けば使える時まで使えばOK」と
割り切って使用される事をお勧めします。

「TAG HEUERのページ」では殆どでパッキン交換が行われておりますが。
TAG HEUERのパッキンが劣化している事が多いのでは無く。
「交換用のパッキンが入手出来る」という事です。
更に普通のOリング形状ですから既製品でも合わせる事が可能。
他の電池交換も必ずパッキン交換が必要ですが、入手出来無い為に交換出来ません。
残念ながら殆どの電池交換では元のパッキンを再利用となります。
また「竜頭パッキン」の交換も不可ですから防水機能にはご注意ください。

BRANDJAPANCASIOG-SHOCKその他不動修理受付不可