腕時計の革ベルト・バンド交換修理/錆びて外せない!トラブル3

先ほどは失礼いたしました!でも、あれはギャグではないのです。
ここからは真剣に。先ず「ベルトの根元にハサミを入れます」。
カットすれば、もうバネ棒が見えておりますね。そして写真・右。
このように工具でベルトの革の部分をつまんで。

腕時計バンド・ベルト交換外れない革バンド9

革を引きちぎるしかないのです。当然バネ棒だけが腕時計のラグ部に残ります。
そのバネ棒が錆びている訳ですから、ここからが本番。

腕時計バンド・ベルト交換外れない革バンド10

このようにバネ棒の中央を「ニッパ」の先で切るように摘みます。
切るようにといっても、何も完全にバネ棒をカットしなくても折れ曲がれば
簡単に外せます。
またバネ棒の端の方をカットしてはいけません。
錆びた先端がラグ部の穴に残ればこれを除去するのは大変。
そうなればドリルで(ハンド・リューター)等で削らないといけません。

腕時計バンド・ベルト交換外れない革バンド11

このように、バネ棒の中央が凹めばそれでOK。後は刃先を引けば外れます。
外れないときは刃先を時計のケースにあてがって、そこを支点にテコの原理で捻れば。

ハイ!この通り。新品のバネ棒でさえ簡単に外せました。
これが錆びたバネ棒ならニッパを軽く握っただけで千切れる場合もあります。
大事なのは「バネ棒の中央を挟んで潰す」です。

ここで。刃先をケースに当てたら腕時計のケースに傷が付くのでは?と。
良いのです!傷などは!バネ棒がそこまで錆びてる状態ではおそらくケースもボロボロです。

以上で、腕時計の革ベルトの交換方法の解説を終了いたします。

 

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2004年7月(記述)・2017.6.15修正