腕時計のメタルバンド・ベルト交換/ベルトの選び方2
”ラグ足の突き出たタイプ”でのベルト交換で選び方と注意点です。
先ほどのタイプでは、取り付け部が上記写真の形状でした。
これは「青い線の幅」の次に「赤い線の幅」が重要と書きました。
写真の腕時計に既製品のメタルバンドを取り付ける場合です。
先ず、ベルトを合わせてみると幅は合っております。
これなら問題なく付きそうですが、ところがもう一つ重要な注意点があります。
何が問題なのか?。バネ棒が入る穴の位置にあります。
このように2つの腕時計を合わせてみます。ラグ部の先端を机に当て、
穴の”上下位置”で線引きします。
右側の腕時計は明らかに「1mm」は穴の位置が奥(写真では上)にあります。
この状態の何に問題があるのか?。
この穴が奥のタイプ(右側)に、上記写真のベルトを取り付けると。
こうなります。 バネ棒を入れて装着した写真ですが、何処が問題か?。
ベルトを机の上に平置き出来きません。(写真はバネ棒を通しておりません)
何故、平置き出来ないか?バネ棒が入る穴の位置は固定されて動きません。
よって「青い→」の部分に隙間が無く余裕がありません。
平置きするにはピンクの□の部分、この角が邪魔になります。
正面から見た場合ですが。「青い○部分」がケースの角に当たります。
写真で説明すれば、本来、バネ棒(赤い囲い)は緑の□(穴)に入ります。
しかし、青い○の部分がケースに当たり、バネ棒を入れる穴に届かない為です。
勿論、入らない(奥まで届かない)のは、平置きしているからです。
時計本体とベルトを90°にすれば、距離が縮まりバネ棒は穴に入りますが。
こうなる訳です。
よって。幅だけを測って注文しても合わない場合は多々あるでしょう。
この穴の位置まで表記した既製バンドは無く。
また「穴の位置までのバリエーションがある既製バンドは存在しません」。
取付にはバネ棒が入る「穴」の位置を確認することが重要ですが。
残念ながら現物を手にして、ベルトを合わせてみない限り分かりません。
既製品に交換する為には「穴の位置」「ラグ足の出具合」が重要です。
実際の例を紹介しておりますので参考。ベルト交換実践例/SEIKO9020-5300で。
写真はプラスチックケースの腕時計ですがバネ棒の入る穴が、かなり奥にあります。
このセッティングのベルト交換、どころか脱着さえ難しくなります。
しかし、穴が奥に有る構造のお陰で、写真の様にベルトとケースに一体感が出せます。
次はメタルバンド「金色のベルト」への交換注意点。2004年7月(記述) 2017.6.21修正