シルバー(銀)の腕時計

サイトで紹介のシルバーケースの腕時計ですが、これについてご意見頂きました。
遅くはなりましたがここに紹介させて頂きたいと思います。

以下、抜粋に近いですがお許し頂きまして掲載させて頂きました。
(遅くなりまして申し訳ございません。m(..)m)
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いつもCooの腕時計を拝見しております。
最近時計に興味があり、電池交換を自分でできないか、と検索したところ、
真っ先に「Cooの腕時計」が出てきて、それ以来、貴HPを毎日拝見しており、
大変丁寧な解説を見て参考にさせていただいております。
私の会社は貴金属を使った製品を作っている関係で
貴金属に関しては多少の知識を持っております。

 前置きが長くなりました。
電池交換にてご紹介になっている「klaeuse-SK015」の件で、
PTとかかれておりますが、裏蓋の写真を見る限り、これはシルバーと思われます。
根拠は「STERLING 925 FINE」の」表記です。
それと材質証明のホールマークも銀92.5%の表記で、日本の造幣局の刻印です。
klaeuse-SK015は私は初めて聞きますが
これらの表記で日本製であるか日本で材質証明を取得した製品とわかります。

 

 銀は大変酸化しやすくまた熱伝導もいいのでバフかけする際は
注意したほうがよろしいです。
バフの回転数が速いと、あっという間に時計全体に熱が伝わりますので
風防が外れた理由は熱で接着剤が溶けてしまったのが原因と考えられます。
ですから、バフかけするときはバフモーターの回転数をできるだけ落とし
熱の発生を抑えるとうまく行きます。
それから、磨いた後はできるだけ空気に触れさせないなどの
配慮をしたほうがよろしいかと思います。
最近、銀の変色防止剤が入った保存袋があるようですので、
これらのご使用をお勧めいたします。

 実はシルバーのバフかけって結構難しいです。
お尋ねのシルバーの艶出しですが簡単に曇るのは逆に研磨焼けを起こしていると思います。
銀用のバフ研磨剤がありますので、それをお使いになってください。
もう一度軽くバフ掛けしてやり、
銀用の研磨剤入りの「銀磨きクロス」というのが宝石業界で
(時計業界)手に入りますので、それを使って手でこすり磨きしてみてください。

傷は落とせませんが、艶出しには大変効果的です。
ただし、銀は大変やわらかいので削りすぎると、
とんでもないことになりますのであくまでもバフ掛けは傷落とし、
クロスで手磨きが一番の方法です。
裏蓋とのかみ合い部はバフ掛けすると、角がダレてしまいますのでバフがけせず、
クロスで丹念に手磨きしてください。

時計材料屋に研磨剤などが販売されていますが、
お取引の時計材料屋さんのほうでも手に入りやすいと思います。
「銀磨きクロス」はそんなに高価ではありませんので一度お試しください。
曇りが取れて艶が出ると、以外とさび難くなります。
環境にもよりますが1,2週間は艶は保てます。
もちろん素手で触るとか、湿気や酸性度の高い空気環境下に置かれるとすぐ錆びます。

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今日、ホームページを拝見しましたらまたもやCENTRAZAをPtとされていますが、
これまたシルバーです。
国旗の横の文字は<925>とされていますからこれはシルバー(銀)です。
このホールマークにつきましては造幣局のHPに記載されていますので
http://www.mint.go.jp/operations/page05-1.html
http://www.mint.go.jp/operations/page05-2.html
を参考にしてください。

前回のクロイゼと違い、なぜピカピカになるかというと銀は金と違い、
純銀表示はかなり曖昧です。
スターリングシルバーの主成分はシルバー92.5%
残り7.5%は銅など他の金属が混ざっています。
CENTRAZAの材質に銅以外の何かが入っているのでは?と推測されます。
正確に言うと銀合金という呼び方になると思います。
クロイゼの場合スターリングシルバーと書かれていましたから、
その他の合金はニッケルと亜鉛が主成分になるかと思います。
しかし今回のCENTRAZAはそれとは違う成分が含まれていると思われます。
独自に銀合金を作ることによって工作しやすいとか磨きやすい
とかの金属性格が出てきます(この学問と冶金学と呼びます)。
そのため、CENTRAZAはかなりこだわった製品かも知れませんし、
相当大量に作られた可能性がありますね。
ちなみにPtだとPt1000(純白金)、
Pt950(95%白金、5%銅またはコバルト)などがあります。
金になるとK18は75%の金が含まれる金合金ということになります。
こんな感じでご理解いただけたらと思います。

「 CENTRAZA」にしても「クロイゼ」にしても、
シルバーを使いホールマークまで取得するなどの手間をメーカー側がかけているので、
一概に「雑貨」と一くくりにしてしまうには、残念な気がします。

確かにムーブメントは雑貨していますが、中国産とは区別してあげたほうが
購入されたユーザーの感情からみてもよろしいのでは?。
ホールマーク所得には結構手間隙が掛かります(慣れると簡単ですが)。
しかも、日本の造幣局のお墨付きですから少なくとも時計ケースは日本製だよ、
ということがいえると思います。
 
店じまいでお忙しい中、また、おせっかいしてしまいました。
HPの更新、楽しみにしております。
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///以下、私の感想。///

と、言うことでご丁寧な解説。わたしもかなり参考になりました、
こうやって自分の足りない所を補って頂けるのもネットの有り難いところですね。

しかし、これを読んでいて思ったのはシルバーケースは合金の混ぜ具合が
わからない以上、バフ掛けは出来ないですね。やはりクロスで磨く。これしか無さそうです。

それと、このサイトで表記の”雑貨ウォッチ”ですが、私は国内腕時計メーカーと以外で分けていますが、確かに雑貨ウォッチでも良いムーブメントの物もあります。

今回のお知らせで”ホールマーク取得”といった世界もあって、
そちら側からみた腕時計の価値観(基準)の付け方もあるのだと勉強になりました。

M・M 様。今回は大変お世話になりまして心より感謝しております、
また腕時計の事などご質問がありましたら仰ってくださいね。
またこちらがお聞きする事があるかもと思いますがその節は宜しくお願いいたします。m(..)m

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