腕時計の基礎知識/電波腕時計とは

「電波時計」ですが、良く勘違いされているのは
「電波を受信して動く」=「電波で動く」といった勘違いです。
正しくは「電池で動き・電波を受信して・時刻情報を修正する」構造です。

これにソーラー機能が付くと「光で充電して」が先頭にプラスされます。
CITIZENの電波時計は「Eco Drive」も兼ね備えておりますので
「電池交換不要」ですから「電波エネルギーで動く」と勘違いされている様です。

正確には電波は受信しますが、電波を受信して時刻を修正するです。
よって腕時計としての精度は「普通のクォーツ腕時計」です。
この電波腕時計は「誤差0」とは言っても特別クォーツの精度が高い訳ではありません。
普通のクォーツ腕時計(月差10秒くらいの精度)ですから1日にすれば
1秒も狂わないのですが、その毎日の僅かな誤差を、
電波を受信し修正することで「誤差0」を可能にしました。

腕時計基礎知識/電波腕時計の電波発信地図

日本の標準時刻の基準は、上図2カ所の標準電波送信所から発信されております。

関西はどちらのアンテナからも遠く、受信は妨害電波が少ない夜中が主になります。
戸外なら昼間でも受信する事はあります。
よって関西で時計店のショーウインドウに並んでいる電波時計は
全ての秒針がバラバラで合っていないと思おります。
掛け時計は合っておりますが、それは腕時計よりも大きく。
アンテナが大きいという事になります。

腕時計基礎知識/電波腕時計のムーブメント

写真が電波腕時計のムーブですが、外見は「普通のクォーツ・光発電時計」と
変わりはありません。
違いはこのムーブメントの中にアンテナが内蔵されている所が違いです。
「この大きなコイルがアンテナになっております」

腕時計基礎知識/電波腕時計、文字盤 表記

電波時計には写真のように「RADIO CONTROLLED」と書かれておりますが
ラジオではありません。
「Radio=電波」「Contorolled=修正」「電波で修正して光をエネルギーにして動きます」

腕時計基礎知識/受信確認操作

写真は「CITIZEN/EXCEED」の電波腕時計です。
右下の「受信状況確認ボタン」を押すと秒針が「○の位置か□の位置」いずれかを指します。○位置「No」を指せば受信していない。□位置「H-M-L」を指せば受信OKです。
(このH-M-Lは受信レベルで、High-Midium-Low)ですね。

もちろん確認ボタンを押すと、そこまで秒針が動いてから停止する訳ですが。
例えば「No」の位置を指せば秒針は次の「55秒」になるまで運針を待って止まっております。そして時計自体の、本来の時刻(秒)になると、そこから動き出しますので時刻表示に影響は受けません。

 

この電波時計、購入される方で多い勘違いが。
この「確認ボタン」を押すと「NO」を指す事が多いので「受信していないのでは?」
と言った勘違いが多いです。
この「受信確認ボタン」を2秒以上押すと「強制受信」します。
先にも書いたように、福島、九州のアンテナのある県内で無い限り
関西では「受信を妨害する電波」が多いので夜中しか受信しません。

その後に「確認ボタン」を押しても結果は当然「NO」となります。
強制受信しなくても一日2回(午前2時と4時)の、妨害電波が少ない時間帯には
確実に自動受信しておりますので。
朝、起きた時に「確認ボタン」を押せば受信が確認出来ます。

「電波腕時計の歴史/CITIZEN」を知りたい方はこちらで。

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