腕時計の基礎知識/手巻き時計とは

機械式時計でも初めは”手巻き式”ばかりでした。
更にこの手巻き式時計の前身は”懐中時計(Pocket Watch)”だった訳です。
懐中時計は携帯するのに不便である為に”紐(Strap)”を取り付けたのが
腕時計の始まりです。

写真が「手巻き時計のムーブメント(機械)」です。
手巻き時計は「一杯巻いて約30時間」くらい作動します。
よって毎日、竜頭を手で巻いて使っていたのです。
その後”自動巻式時計”が発明されますが手巻き式腕時計との違いは。

腕時計基礎知識/手巻きと自動巻

このように「ローター」という部品の有無で違いが分かります。
ここで手巻き式腕時計をちょっと詳しく解説すると。

腕時計基礎知識/自動巻ムーブ解説

腕時計の竜頭を巻くと「ゼンマイ(Zenmai)」が巻き上げられて、
その力で「テンプ」が回転し秒針が進んで行きます。
機械時計の進化はこの「テンプ」部分を如何を早く回転させるか?
それが進化の要だった訳です。

テンプの回転数とは機械時計では「××振動」という単位で表現します。
この「テンプの回転数(往復回転)」の事です。
振動数は「1秒間に何回振動(往復)したか」
また「1時間に何回振動したか」の2種類で表現します。
例えば、1秒間にテンプが5回振動(往復)する
ムーブメントは5振動(5Vibration)といおります。

 

これを1時間に換算すると、5×3600(秒)で18000振動となります。
よって5振動と18000振動は同じ意味になります。
腕時計の振動数には 「5振動 18000」「6振動 21600」
「8振動 28800」「10振動 36000」とありますが、下記写真を見て頂いて。

腕時計基礎知識/振動数、文字盤 表示

これが上記写真の「ムーブメントが入った腕時計」の文字盤 です。
「HI-BEAT」「36000」と書いてありますね。
よってこの時計は「10振動」の時計です。
また「HI-BEAT」の意味ですが、これは8振動以上の振動数を備えた腕時計を
一般的に「ハイビート」と呼ぶ為です。
ただ、振動数が多くなると腕時計は正確になりますが部品の摩耗が激しくなります。

ここは腕時計の初心者サイトですからマニアックになるのはと思うのですが。
所詮わたしの知識はこの程度です。

腕時計初心者にとって色んな腕時計のサイトがありますが、
そこでは何が解説されているのか不思議ですよね。

腕時計基礎知識/機械腕時計テンプ

例えば、この写真は「テンプ」の写真ですが”調速機”とも言おります。
この機能及び機構自体だけでも時代によって、また腕時計メーカーによって
何種類もある訳です。腕時計のムーブメントの中には調速機だけは無く。

腕時計基礎知識/機械腕時計ムーブメント

色んなパーツで構成されております。
その数だけ解説があると考えれば腕時計サイトの数は
まだまだ増えても不思議ではないのです。

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