自動巻腕時計とは(Automatic)その使い方
機械時計でも自動巻時計の紹介です。自動巻時計は別名「オートマティック」とも。
自動巻という名称から腕に装着しなくてもゼンマイが自動で巻き上げられる。
そう思っている方が多いと言うのは時代の流れでしょう。
昔の手で巻いていた時代と比較して、腕に付けるだけで勝手に巻き上げる。
それを”自動”と呼んだ訳です。
腕に着けない状況では内部のローターが回転しませんから自動に巻き上げる事は不可能。
もし静止状態で巻き上げられれば、貴方はハンドパワーの持ち主ですね。
文字盤に 「Automatic」の文字が入っていたら、それは自動巻時計の事です。
これが「自動巻時計のムーブメント」です。
手巻き式時計の時代から「いちいち巻かなくても」時計が動かないか?
という所から次にこの「自動巻」が発明された訳です。
自動巻時計は「一杯巻き上げて、30時間」動きますから
2日間、腕から外すと腕時計は止まる訳です。手巻き式腕時計との違いは。
このように「ローター」という部品の有無で分かります。
ここで自動巻時計をちょっと詳しく解説すると。
手巻き式腕時計との違いはローターがあると書きました。
これが転がる事によって(腕を動かす事)「ゼンマイ」が巻き上げられて、
その力で「テンプ」が回転して秒針が進んで行きます。
ちなみに「手巻き時計」の時代は竜頭を巻く早さが人によって違おります。
早く巻く人の腕時計は早くゼンマイ切れていたのです。
しかし、 この自動巻時計の発明によって急激な力でゼンマイを巻き上げる事が
出来ないですからゼンマイに優しく。切れにくく成ったのも特徴でした。
(自動巻時計でありながら、手巻き機能がついた物もあります)
「余談ですがロレックスをご使用の方」
ロレックスもこの自動巻時計で”手巻き機能”も付いております。
毎日腕に着けている方は問題なくローターがゼンマイを巻き上げてくれます。
しかし、週末にしか腕に着けない方は当然止まっております。
よって使用する時は”ねじ込み竜頭”を緩めて”手巻機能でゼンマイを巻きます。”
ロレックスは自動巻時計である限りローターが巻き上げるのが前提です。
よって手で巻いて使う方は良くゼンマイ切れで修理に持ち込まれます。
この機械時計の進化はこの「テンプ」部分を如何に早く回転させるか?
それが進化の要だった訳です。
それが機械式腕時計で良く聞くところの「振動数」ですが、
こちらの解説は前章「手巻き式腕時計」で解説しておりますからそちらを参照してください。
「パワーリザーブ」
あと「自動巻式腕時計」で良く聞く言葉に「パワーリザーブ」と言う言葉があります。
写真の「青い○印」の針ですが拡大すると。
これは何かと言うと「ゼンマイ巻き上げ量の残量計」です。
この章の最初に「一杯巻いて30時間」と書きましたが。
この写真は目盛りが「40」までありますから「40時間巻き」。
これがあると「あと何時間で腕時計が止まるか」分かりやすい訳です。
また「自動巻の腕時計を腕に着けないで止まった場合、
どのくらいの時間、腕時計を振れば、どのくらい巻き上げますか?」と
いった質問を聞きます。
これは振る強さや方法が人によって違うでしょうから一概に解説が出来ません。
そこで!ひとつこのパワーリザーブ付の腕時計を買って
巻いて見れば一番分かりやすいです。
「シースルーバック」
「シースルーバック」。これは自動巻式に限らず手巻き式でもあります。
つまり裏蓋がガラスになっておりますから腕時計の内部の動きが見える様になっております。
機械時計の「ローター」や「テンプ」の動きが、視覚で味わえる仕組みです。
別名「バックスケルトン」「裏スケルトン」などと呼ばれてますが、
ただこの「シースルーバック」ですが裏蓋にガラスを、
はめ込む訳ですから当然、防水性が悪くなります。
非防水の腕時計ならまだ意味もわかりますが
写真の様なダイバー仕様の腕時計にシースルーを装備するのは”矛盾した構造”です。
では、次は今の時代は当たり前のクォーツ腕時計です。
その前に!僅かな期間のみで短命に終わった”電子ウォッチとは”を次で。2017.6.17修正