腕時計の基礎知識/腕時計の針とは(ハンズ)2004年7月(記述)

時計の”針”についてです。専門的には針のことを「ハンズ」と呼びます。
しかしそれは腕時計のマニア用語です。普通は「針(はり)」で良いでしょう。
針の形状ですが、腕時計メーカーによって色んな表現があります。では写真を。


腕時計の針と言うのは腕時計の大事な機能”時間を知る”役目があります。
それは「時間の見やすさ」”視認性”とも言おりますが一番の役目です。
時計の顔でもある「文字盤の上」に装着されますからデザイン性にも影響します。
(上の写真で”針だけ、他の時計と入れ替えて想像してみて下さい)

インデックス(数字)のところでも「棒状の数字」をバー・インデックスと書きましたが。
針も棒状のものは「バー」、そして針ですから「バー・ハンズ」ですか。
えんぴつの形に似た針は「ペンシルハンズ」と言おります。
腕時計基礎知識/ドーフィンハンズ

これなどは「ドルフィンハンズ」とか言おります。
もちろんインデックスの所でも紹介しましたが
この写真の腕時計はインデックスのみでなく”針”もルミブライトです。
間違っても「ルミブライト・ハンズ」とは言おりませんからご注意を。(;^_^A。

他には「プレゲハンズ」「リーフハンズ」「ベンツ・ハンズ」などもあります。
これも一般的に普通の人が腕時計の購入時に店員さんに
「インデックスのアップライト度がもう少し押さえられた文字盤で、
リーフ・ハンズの腕時計は無いかしら?」何て言えば。
情報だけかじった、めんどくさい客と勘違いされます。
「ハンズ」あくまでもマニア用語で一般的には「針(はり)」で充分です。
それと追記ですが「東急ハンズ」は針ではありません。

腕時計基礎知識/用語二針タイプ

さてこの腕時計。普通の腕時計と少し違おりますが何処が違うか分かりますか?
そう「秒針が無い」。
針が2つですから「二針」(にしん)と呼びます。
よって普通の秒針があるタイプは針が3つですから「三針」(さんしん)ですね。

バットを三回振ったらそれわ!・・・止めときます(;^_^A

 

なぜ「二針」タイプがあるのか?ですが。やはり「薄型化」です。
針と言うのは上に積み重ねていく性質上、秒針を外す事で
積み上げを減らす事が出来ますから、時計を「薄型」に仕上げる事が可能。

しかし、秒針がないと動いているのか?とまっているのか?分からない。
という短所もあります。
にも関わらず、この二針タイプの腕時計しか使わない方も居ます。
ある二針ファンに言わせると秒針が付いていると常に動く物が目に入って
落ち着きを感じられない。
秒針の進行は時間が迫ってくる感じで、腕時計に振り回されている感覚が嫌だそうです。

ある意味腕時計の精度なんて気にしない優雅な選択肢かも知れませんね。


腕時計基礎知識/用語スモセコ次に、この針は?

秒針が6時位置ではありますが付いておりますので、二針ではありません。
しかし三針は針を三本積み重ねてこそです。
これは通称は「スモセコ」”スモールセコンド”の略です。
セコンドって何?と思った方の為に。「セコンド=Second=秒」ですね。
これで分かりますか。「秒が小さい」という事です。

だからと言って普通の三針は秒針が大きいですが「ラージセコンド」とは言おりません。
略して”ラーセコ”。何て言ても誰にも通じません(;^_^A。
普通の針が3本で、文字盤の中央を支点に動くタイプは「センターセコンド」と呼びます。
でも”センセコ”とは呼びません。m(..)m

「スモセコ」は間違っても「少しセコイ」の意味ではないですm(..)m

腕時計の業界内では「三針」の事を「中三針」(なかさんしん)。
スモセコの事を小秒針付き「こびょうしんつき」などとも呼びます。

腕時計基礎知識/用語-多軸 では、これは?

「6針」と思ったあなた!それは間違い。
これは「多軸」(たじく)と呼びます。ハイ!またはクロノグラフですね 。

ここでちょっとクロノグラフ(通称クロノ)について。
つまりストップウォッチが付いている腕時計のことですが。
このクロノグラフの腕時計は”普通の秒針”の位置。写真でいうと「赤い針」。
これは普段は動きません。
よってこのクロノグラフの腕時計を購入して届いてから
「時計が動いていない!」何て言えば笑われます。

では赤い針が動かないのであれば、なぜ付いているのか?。
これはクロノグラフの腕時計はストップウォッチ機能がメイン。
秒針は別に小さい針が付いておりますから、動いているかどうかが分かれば良い訳です。
ストップウォッチで秒を計測する時こそ小さい針では見にくい訳です。
だから赤い大きな針は普段止まっており、ストップウォッチ用として動きます。

クロノグラフの腕時計は別に小さい秒針が付いていると書きましたが。
これは写真で言う”9時位置の小さい針”これが秒針になります。
かといってこのクロノグラフの秒針を”スモセコ”とは言おりませんからご注意を。

写真のクロノグラフは1万円代のクロノグラフですから本格的な物ではありません。
本来の普通のクロノグラフは小さい針が”2つ”付いております。
これは1つは「1/10秒計測」もう一つは「分針」です。
よって本来のクロノグラフの場合は、小さい針のことは
「クロノ針(くろのばり)」と呼びます。
クロノグラフの腕時計については次のページで解説です。

次は「クロノグラフとは」です。 2017.6.16修正